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  • 2016.10.11 Tuesday
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狗神/坂東眞砂子著

高知の山岳部の村落、尾峰に棲む坊之宮美希は四十歳を越える今日の日まで静かに暮らしていた。
結婚もせず、尾峰から出ていくこともせず、静かに紙を漉く日々。
春のうららかさと共に一人の青年が村にやって来たことから、彼女の生活は一変する。
隣村の池野中学校に赴任してきたというその青年教師、奴田原晃に惹かれる美希。
晃もまた、彼女に惹かれていく。
だが尾峰には、彼がやって来た頃から不可解な現象が起こり始めていた。
眠れぬ闇の中の夜。
悪夢の続く日々。
人々は、不安に呵まれながら不吉な寝不足の日々を過ごしていた。
そして、二人が結ばれた頃から、悪夢は一層深くなっていく。
悪夢は現実となり、〈狗神〉に取り憑かれた人間が出たことにより、坊之宮家は村人から閉め出されていく。
「坊之宮さんくは狗神筋やき・・・。」
狗神を祀る坊之宮家と尾峰の人々の確執が表立ってくる。
そして、人々の誹謗中傷が渦巻く中、先祖祭りが始まる・・・・・。


「普通の人と同じように、普通に幸せになりたかっただけなのに・・・!」
主人公美希の、そんな心の叫びが前編通して聞こえてきそうな、哀しい物語です。
若い頃の恋の過ちを引きずり、年を重ねてきた女と、世間と噛み合わなくても何とか更正してきた晃。
初めから、どうしようもない運命に翻弄され、結局運命に従うしかなかった二人。
人々の悪意がさらにそれを助長する。
〈極楽のお錠前〉に触りたかったと泣く女。
最期まで思うように生きられなかった女。
息が詰まりそうなくらい、哀しい物語です。
『死国』の時も思ったけど、この作者が描くのは、民間伝承をベースにホラー仕立てで読ませてますが、基本テーマは【何が幸せなのか?】じゃないかなぁ。
それにしても哀しい。
少し、【自分にとっての幸せ】を考えてみる気になってしまいました。
良い物語ですよ。
・・・ラスト、後味悪いのはホラーだから仕方ないけどね。
映画化していますが、観たけど、出来が良くない。
本を読んだのなら、あの感動をムダにしないため、映画は観ない方がいいでしょう。


狗神
狗神
坂東 真砂子

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