スポンサーサイト

  • 2016.10.11 Tuesday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


八日目の蝉/角田光代著

評価:
角田 光代
中央公論新社
¥ 637
(2011-01-22)

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃 亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。
第二回中央公論文芸賞受賞作。
−Amazon商品紹介ページ(「BOOK」データベースより)引用−

不倫相手の子を一目見た時から、どうしてもその子が欲しくなってしまった希和子。
自分は不倫故に堕胎するしかなかった。
抱くことが出来なかった我が子と、目の前にいる正妻の子とがオーバーラップする。
彼女はその幼い娘を連れて、逃避行を始めます。

逃げて、逃げて、また逃げて。

本当に、自分の娘のように。
あるいはそれ以上に愛情を注いで、薫と名付けた娘を愛する希和子。
その姿は、母性愛の象徴のようです。

どうやって娘と幸せに生きていくのか。
逃げ切って欲しい。
そう思いながら、願いながら読みました。
しかし、やはり誘拐は犯罪なのです。
彼女は捕まり、薫は元の場所、元の名前
恵理菜に戻りました。
そして、その娘の中には、記憶の混乱が残ることになるのです。

本の後半は、恵理菜が自分を見つめ直す様が描写されています。
本当の母親ではなかったけれど心から深く愛してくれた希和子と、一番可愛い時期に引き離されたせいか、愛情を注いでくれない実母との間で心は揺れ、葛藤せざるを得なくなっているのです。

一番悪いのは、どんな理由があるにせよ、不倫した父親であることは明白なのですが。

引き込まれるように読みましたが、私としては希和子中心に最後まで書ききって欲しかったです。
絵理菜(薫)に主人公が移る後半、どうしてもスピードダウン、あるいはトーンダウンしてしまったからなのです。
これはこれで必要だったのだと思いますが、絵理菜より希和子の心の方が、私の胸を打ちました。

この本を読みながら、母性って何だろうって考えてしまいました。
血が繋がっているとか、お腹の中で育んだとか、そんな事実をすっ飛ばして、大きな母性愛溢れる希和子の存在が、犯罪を犯したとは言え、尊く眩く感じられるのです。


JUGEMテーマ:読書

calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< June 2017 >>
sponsored links
パーツ類
ブログパーツUL5
■ブクログ■

書籍リンク
広告
selected entries
categories
archives
recent comment
recent trackback
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM