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らん/秦建日子著

評価:
秦 建日子
PHP研究所
¥ 1,470
(2011-04-29)

干ばつに見舞われ、飢饉目前の一の村。
村の様子を余所に、大殿様は年貢を引き上げるとおふれを出した。
村の占いおばばが予言する。
「村を救うには、日の届かぬ深い闇の底に咲く赤い花を探し、持ち帰り、誰かがその毒にあたらねばならない」と。
使命を帯びた正太郎が探してきたのは、胸に赤い花の痣を持つらんと言う娘だった・・・。


これは、とても切ない恋物語です。
誰も、救われることがない。
正太郎の幼なじみであるお綾には村長の息子が許嫁として存在する。
想い合っていても、正太郎とお綾は結ばれることがない。
昔、正太郎に親切にされたことがある赤い谷の忌むべき人々の中にいるらんは、正太郎をずっと想い続けている。
村を救う役割で村に呼ばれたのに、用済みになると追い払われ、また危機が来ると呼び戻される赤い谷の人々。
「戦の時だけ必要な女」とまで言われたのに、正太郎に力を貸すらん。
その一途ならんを見守るイタチ。
京に登る夢を持つ月影の希望を叶えようとしている大殿に雇われている兄、石影。
弟のように思ってきたイタチとらんが夫婦になるのを楽しみにしていたカブト。
それぞれの想いが交差し、すれ違い、悲劇を呼び寄せる。
短い物語なのに、内容がぎっしりと詰まっていて、読み終わると涙が出ます。

ラスト、正太郎は本当に「赤い花の毒」にあたってしまったのですね・・・。

悪いのは誰かと言えば、大殿であり、村人達の総意を翻せなかった正太郎であり、自分たちの利しか考えなかった村長親子であり、赤谷の人々を忌み嫌った村人達であり、らんたちの味方になれなかったお綾でしょう。
本を正せば、予言を言ったおばばが元凶ですけれど。
つまり、全員がそれぞれ少しだけ間違った方向に進んだ結果、大きな悲劇が生まれたのです。
現実にもありそうですよね。

これは舞台劇だそうですので、この物語であれば、とても観てみたいと思いました。
DVDは出ていないのですよね、無念。




JUGEMテーマ:読書
 

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