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  • 2016.10.11 Tuesday
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蜂蜜のデザート/拓未司著

評価:
拓未 司
宝島社
¥ 1,470
(2008-12-03)

一人シェフとしてビストロを営む柴山幸太。
店の評判は良く、繁盛していたが、彼には不満があった。
それはコースメニューの最後に付けるデザートの味である。

幸太の試行錯誤と、子供のアレルギー発症。
スイーツ界の確執と食中毒事件が交差したような殺人事件が発生。
犯人の動機は?
幸太はアレルギーを乗り越えるスイーツを作れるのか?
禁断のパンダに続く、グルメミステリ、スイーツ編。


と、あらすじを書いたものの。
う〜ん。
ミステリとしての出来は、それ程でもない気がします。
ただもう、食べ物の筆致は素晴らしく、
読み終わる前に何か買って来たくなる程美味しそうな表現が押し寄せてきます。
元料理人の作家だからと言って、こうした表現が出来るとは限らないので、
この美味しそうな表現は天性の物かもしれませんね。
読んでいてよだれが出そうになる表現は、そんなにありませんよね。

禁断のパンダより、物語も事件もあっさりしすぎた感があります。
前作もそれ程凝った作りではなく、途中で犯人がわかってしまうのですが、
こちらはもっとあっさり目。
ただ、イントロでグロテスクな表現があるものの、
前に比べたら全然大丈夫。

個人的には、前作で「食べてしまった」幸太が、
その後どうしているかが知りたかったのですが、
その後の記述は無し。残念。
似たものを似たもので食べている描写はあるのですが、
それでお茶を濁された感じがします。
だって前作ラストで「冷蔵庫にある物を」「取ってきた」ってきちんと書かれていましたし。
私は、その背徳感とか、味覚の問題とか、様々欲しかったんです。
イヤミスから、普通のミステリになっちゃいましたね(^^;

アレルギー的な話題は興味深かったですね。
私もアレルギー持ちですが、アナフィラキシーショックは、命に関わる症状です。
この作品を読んでも、重篤なアレルギーを持つ子の親御さんは大変だなと、しみじみ思いました。

この作家さん、もう少し追いかけて読んでみたいと思います。




JUGEMテーマ:読書 



ちいさなおはなし/新井素子著

評価:
新井 素子
集英社
¥ 1,260
(2007-10-26)

SF作家新井素子の珠玉のショートショート集。
ヤクザの小指を詰める話に憤る「小指さん」の想いから体のあちこちに話が飛んでいく「こゆび」、
人類が「言語」というコミュニケーションを選んだ理由に言及してしまう「くしゃみ」、
ご神木の回想から話が展開していく「ひみつ」など、想像力ゆたかな15編。


久々新井素子さんの本を読みました。
2007年の本ですから、割と前に発行された物のようです。
相変わらずの素子節とも言える文体は健在。
年齢を重ねてもずっとこのままでいて欲しい作家さんです。

個人的に「たまご」は消化不良気味。
「くものいと」が一番好きです。
全体的に優しい気持ちになる物語が多いので、新手素子入門にはもってこいで、
ある程度の読解力がある子供さんにも勧められると思います。
内容がSFと言うよりはファンタジーやメルヘンなので、
SFが苦手な方でも大丈夫だと思います。


これを機会にこの方の本、また読み直したり、読んでいない本を読みたいと思いました。
最近イヤミスばかり読んでいるので、心が安らいだ気がします。



JUGEMテーマ:読書
 



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